この記事ではシベニクの新しい世界遺産『聖ニコラ要塞-St Nicholas’ Fortress』への行き方について説明いたします。
要塞へのボートツアーの申し込み方法や料金、集合場所、私が要塞を訪れたときの感想を紹介いたします。
聖ニコラ要塞とは
シベニクにある4つの要塞のうちの1つです。
4つの要塞のうち3つはシベニク旧市街の周りにございますが、聖ニコラ要塞だけは洋上にあります。
シベニク湾は旧ヴェネチア共和国にとってアドリア海東部における重要な港だったそうです。
16世紀にヴェネチア政府がオスマントルコの脅威に対してシベニク湾の防衛強化のために建設を始めたのがこちらの聖ニコラ要塞。
大きなアドリア海からシベニク湾へと続く海峡(Anthony’s Channel)を監視するような形で造られています。
シベニク市によると“ヴェネチア共和国時代の城塞建築はユニークなルネサンス様式の建造物であり他に例を見ない世界的な建築遺産”と公式に説明されています。
実際に聖ニコラ要塞は世界遺産に登録されています。
2017年に旧ヴェネチア共和国のアドリア海沿岸の防衛施設群が世界遺産にリストされました。
そのヴェネチアの防衛システム群の1つにこの聖ニコラ要塞が数えられておりました。
これによりシベニクでは聖ヤコブ大聖堂につづく2つ目の世界遺産が誕生したことになりました。
2018年には世界遺産の遺跡の保護と修復作業を継続しながら、かつ安全に見学できるように整備が行われておりました。
そして、2019年6月についに一般に再公開されるに至りました。
世界遺産として登録された現在では市の公式ツアーを利用するのが唯一の要塞へ行く方法となっております。
聖ニコラ要塞ボートツアーについて
聖ニコラ要塞のボートツアーへ参加する方法はインターネットでの事前申し込み制です。
公式サイトを下部のリンク集にまとめておきます。
ツアー料金は私が参加した2019年秋の時点では130kn(約2,200円)でした。
今後変更される可能がありますし他の観光スポットやツアーでもよくあるように月によって変動するかもしれません。
また、冬の観光シーズンオフの期間は募集を停止しておりましたのでご注意ください。
ツアーの所要時間は全部で2時間です。
フェリーでの移動時間が片道30分ずつで、要塞でのフリータイムが1時間あります。
ツアーの本数ですが2019年には1日3便が運行されていました。
気温や日差しの強さを考えるとハイシーズンは一番早い朝の便をオススメします。
上の写真はツアー参加者1人ずつに配られるオーディオガイドです。
日本語はありませんでしたが英語を選択することができます。
ツアーの集合場所に注意
私がフェリーを申し込んだときには集合場所が『フェリーポート(Ferry Port)』としか表記がなく困りました。
事前にシベニクの街を観光していたのでなんとなく予想はできましたがサイトに地図が載っていないのは不安でした。
フェリーはいろんなところに停泊しています。
それで実際のツアーの集合地点は上のグーグルマップで示している場所でした。
確かに『Ferrry Port』です。
当たり前ですが他の船も停まっていますので下の船の写真も参考にしてください。
乗船する時には紙のチケットは必要なくてスマホで取得できるバーコード(eチケット)を係員の方に提示して乗船します。
もちろん日本で申し込んだ方はあらかじめチケットを印刷して持っていってもOKです。

聖ニコラ要塞観光はオススメ??

私の意見ですがボチボチというところです。
その理由は2つあります。
1つは聖ニコラ要塞はただの廃墟のような場所だったからです。
『ヴェネチア時代の防衛システムが敷かれた海上要塞』というワードのカッコよさと現地の荒廃とした遺物にはギャップを感じてしまいました。
もう1つはそのようなスポットだったからシベニクの他の要塞と比べた時に、観光の優先順位の問題として聖ニコラ要塞まで足を伸ばす必要性はそこまで高くないと思います。
しかし、世界遺産ハンターだったり要塞マニア、単純にフェリーに乗ってみたいという方にはオススメです。
ネット申し込みできるてeチケットなのが便利、公式ツアーによるアクセスが容易、ツアーの全行程も2時間程度。
チケット代金がやや高いのが気になりますが日本人旅行者も気軽に参加できるレジャーではないでしょうか。
リンク集
■聖ニコラ要塞のチケット購入サイトです。ホームページに移動するとその他のインフォメーションを確認することができます。
Ticket purchasing | St Nicholas’ Fortress
■聖ニコラ要塞も含めたシベニクの4つの要塞について紹介しています。
■シベニクの観光スポットを一覧にしてまとめています。
■シベニク観光に関する情報全般についてご説明しています。